邪気眼のガイドライン 第弐拾弐章『銀の月』

Date: 2017-03-23 21:50

加うるに、名言の数々です。
「 A級になるより、逃げないやつになりたい 」(太一)
「 やりたい事をするには、やりたくない事もしなくちゃいけない 」(机くん)
太一の、青いとも謂える決意は、かの「逃げちゃダメだ!」の人を思わせます。それじゃ台無しかww
机くんの諌言は、もはや老成のきわみ。その奥深さは、孔子老子の世界です。人生を究めています。
「人生は全て次の二つから成り立っている。 したいけど、できない 。 できるけど、したくない 」
なんて言ってる怠惰の徒(ともがら)に聞かせてやりたい!
ゲーテ だけどww

作家 - 大分コアラ -COARA- 地域プロバイダ

マッドハウス制作だけあって、作画にしろ演出にしろ、まずは一級品。
そしてもちろん、原作の牽引力もハンパありません。
ただ、リメイクの体裁を取っているのと、日曜日のこの時間帯がイマイチなせいか、アニメ視聴的にいま一つ注目されてないのが残念です。

【フィギュアスケートYouTube】エピさんの交流の場-過去ログ⑦

結局、由乃の正体には眼を瞑り、一蓮托生の共闘を継続。
殺人も背信行為も平気。彼の硬い心には、もう何も響かない。
当人は、神になりさえすれば、何もかもうまくいくと盲信している。
両親を救って、それから他の人々も救って…。
そう思い込んでいる、いや、思い込みたがっているのでしょうが、傍から見れば極悪人以外の何物でもなし。どんどん人外な方向に転落していきます。
「人は、天使になろうとして獣になる」
まさに、ゆっきーはこの状態に陥っています。万人の万人による闘争状態。
「パンセ」の著者、 パスカル 先生の慧眼は、人間性の暗部をお見通しだったんですね。

クマに若返りの能力があったとはなかなかにご都合ですが、そのあとの戦闘が熱かった!
「みなぎってきたーー!!」
番長、いろんな意味で漲ってきたようです。
巽完二の孤軍奮闘が、みんなの力を引き出せたって感じかな。
りせちーの探索能力がハンパなかったし。
ついに、自らのシャドウと向き合うことができた直斗。
子どもであること、女性であることの引け目から、少年探偵のポーズ。
演じるしかなかった桎梏から、ようやく逃れることができました。

イベントとしての海賊行為。「度胸」を涵養するためにも不可欠な通過儀礼のようです。
「お嬢さまたちは、運がいい」
上流階級のお娯しみは、海賊に襲撃されること。
退屈しきった彼らには、何か強烈な刺戟が必要なんですね。
文化が頽廃し爛熟すれば、趣味がすさんでいくのはお約束。
デイヴィッド・イーリイ「 ヨット・クラブ 」なども、その趣向の名作短篇でした。

ヴェテランさんは試合巧者。
逸るあまり、お手付きを繰り返す千早を、さりげな配置換えなどのフェイクで翻弄します。
「つまらないわね。綾瀬さん、札とだけ戦ってるみたい」
これは名言。千早の特質を、ただ一言で要約しました。
6枚差で敗れますが、千早にも得るところは大きかったようです。

新宿の書店に立ち寄ったら、アニメ化記念ということで原作本「 ミニスカ宇宙海賊 」が平積み。
小説の「冬の時代」にあって、売れるのは、ラノベ、ミステリ、それに歴史時代小説か。
小説読みとして聊か寂しい気はするが、読む人は読んでいるわけだし、ベストセラーランクも時代の趨勢なのだということで。

この作品は、所謂「 SF者 」にはたまらないでしょうね。
ひととおり名作こそ読みましたが、とてもSF者とは謂えない私などにも分ります。
頻回に点綴されるスペースSF用語。外連こそないかもしれないが、確実な戦闘描写。
敵艦との思考の探り合いとか、マニュアル操作による攻撃とか。
現実の空爆さえも、ほぼオート操作によって行われる現代の戦争。
宇宙における「 人間くさい 」戦闘には、心躍るものがあります。

連邦軍の軍人となったアセム。
ビッグリング司令官のフリットの部下ということになるようです。
「おれは、 貴方に近づいてみせる !とうさん!」
父に近づきたいのなら、まず アセムのやまだを見つけるのが最優先事項 ですねww

日本の私小説には、ダメ男やダメ女を扱う系譜があります。つまり、 共依存 がテーマ。
映画化もされた「 浮雲 」(林芙美子原作)は名作です。
「あなたの正体、ぜんぶ分っちゃった…」
そう自虐しながら、それでも男を追いかけずにいられない女の業に、鬼気迫るものがありました。